月別アーカイブ: 2008年6月

2008年6月29日(日)

[つぶやき]お手軽ミラーリング、robocopy.exe

Vistaになったら、xcopyよりrobocopy使えよって言われるのだけど、XPでもrobocopy使ったほうが便利なので、メモ。

Vistaではrobocopyは標準で入っているけどXPには入っていないので、これを入れます。

http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=9d467a69-57ff-4ae7-96ee-b18c4790cffd

たとえば、c:\dataからd:\dataへミラーリングしたいときは、

robocopy c:\data d:\data /mir

でOK。たくさんオプションがあります。/?つけて一覧を見るとよいです。

たくさんのファイルをコピーしたいときも、エクスプローラからじゃなくて、robocopy使ったほうが、余計なことをしないので速いです。

[ガジェット]格安なワイヤレスマウスとキーボードのセット

今日、ラゾーナ川崎をぶらついていたら、ビックカメラでやっすいワイヤレスのキーボードと光学マウス(もちろんホイールつき)のセットが売られていたので、衝動買いしてしまいました。多分、はてなに来る人はクリックしないと思うけど、あえて載せておきます。→[amazon asin=B000TW9AA0 type=inline]

キーのタッチは、可もなく不可もなく。心配していたレスポンスは思ったよりよかったです。最近はやりの10M離れても使えるタイプじゃないけど、机の上で使う分にはまったく問題なし。だめだったらヤフオク行きかなと思ってたけど、多分使い続けると思います。何より、コードがなくなってすっきりしました。

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実はこの机には、キーボード用のトレイがあるんですが、引き出して使うと、ディスプレイが遠くなって前かがみになっちゃうので、キーボード用としてはほとんど使ってなくて、小物置き場になってたんです。

でも、ワイヤレスにしたおかげで、コードの取り回しが面倒じゃなくなったので、キーボードの収納スペースとして使えるようになりました。めでたしめでたし。

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それにしても雨、すごいな。

[日常]がんばって咲いてるなぁ

おや、何かあるぞ?

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え、もしかして?

2008/06/28183119.jpg

すごいな。がんばって咲いてるなぁ。

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2008年6月27日(金)

[本]問題発見能力を磨く

それなりの研究者なら、問題を解決するよりも、問題を発見するほうがいかに恐ろしく大変なことで、かつ、重要なことかは良く知っていると思います。私は、問題を設定するのに、研究の8割ぐらいの時間をかけてもいいと思っています。

最近、たくさん問題発見に関する本を図書館で借りたのですが、問題の本質は何かを発見するのにものすごくためになる本にめぐり合えました。これはもっと早くに知っていればよかった。。。1987年初版の本です。→[amazon asin=4320023684 type=inline]

息つくまもなくamazonで注文。これは1万円払っても買う価値がある。実はワインバーグという人の名前も初めて知ったのですが、きっと、有名な本なんでしょうね。まるで推理小説を読んでいるかのようでした。

問題発見というのは、犯人は誰なのかを推理するのよりもっと難しく、かつエキサイティングなものだなぁと、改めて思わされた一冊でした。

問題発見能力を身につけられたら、研究者に限らず、どんな分野でも成功することができるでしょう。実は私はそれを自分なりに分析したくて、2008年6月20日(金)なんて日記を書いて、何が真の問題だったのかを検証しようとしたのですが、目の前の問題はわかっても、真の問題がいまいちわからず。まだ問題発見能力がなさそうです。鍛えなきゃ。

[実験]通過連絡運輸とSuica

鉄ちゃんには当たり前の話なのかもしれませんが、ちょっと実験してみたので報告。

470円が340円に割引される

今日、SIPropの第10回SIProp勉強会に参加してきました。NAT越えの最新状況と、皆さんが実際にどういう実装の仕方をしているのかを知りたくて。

で、今回の本題はそっちではなく、鉄道の話。向河原という駅から会場のある新宿駅まで電車で向かうのですが、駅探とかを使ってその経路を調べると、普通、こうなります。

●向河原
|  18:23発
|    JR南武線(普通)[立川行]2分
|  18:25着
○武蔵小杉
|  18:31発
|    東急東横線(通勤特急)[渋谷行]13分
| △18:44着
○渋谷
|  18:49発
|    JR山手線(外回り)[新宿方面行]7分
|  18:56着
■新宿

しかし、不思議なのは料金です。このように会社の異なる路線を複数使うにもかかわらず、料金が「340円」と、ひとつしか出ないのです。普通は、3つの路線それぞれの料金が出ますよね。本来は、

向河原→(130円)→武蔵小杉→(190円)→渋谷→(150円)→新宿

こうなるべきで、合計470円です。なのに340円ってどういうこと?

これは、通過連絡運輸という決まりごとの上に成り立つ料金なのです。以下、Wikipediaから引用。

A社~B社~A社という乗り継ぎが可能である場合に、前後2区間のA社線の営業キロを通算して1区間分の運賃を計算するように協定が結ばれている場合があり、この協定に基づく連絡運輸を通過連絡運輸(つうかれんらくうんゆ)という。

実は、JR南武線「矢向~宿河原」の各駅から、東急東横線を経由して、山手線各駅か中央線の「東京~新宿」の各駅で降りる場合(逆方向も可)にも適用されるので、上記のルールで、向河原から武蔵小杉と、渋谷から新宿の営業キロが通算されて、150円になったのです。つまり最初の130円分がまるっと無料になっちゃうんですよね(向河原から武蔵小杉は1kmもないんです)。

Suicaでもちゃんと割り引かれるの?

この制度はもともと知っていたので、PASMOが導入されるまでは、その専用の切符を券売機で買っていたのですが、私鉄でPASMOが導入さた直後、喜び勇んでSuicaで行ってみたら、通過連絡運輸は考慮されず、130円も高くとられて悔しい思いをした、という経験があります。なので、やっぱりこの区間はSuicaではなく、わざわざ券売機で切符を買っていました。

ところが最近になって、Suicaを使ってもこういう割引がちゃんと計算されるようになったそうで! 探してみたら公式ホームページにちゃんと説明が書いてあったので、読んで見ました。

http://www.jreast.co.jp/suica/use/auto_pay/others/sf.html

うわ、ややこしすぎる。。。Suicaを使った方が安くなる場合や、切符を使ったほうが安くなる場合など、いろいろ出てくるのですね。で、肝心の向河原から新宿はどうなのかというと、

【ルール4~6】のように、「JR東日本線~私鉄・地下鉄線~JR東日本線」と乗り継ぐ場合で、下表にある区間をご利用のときは、Suicaをご利用の場合と乗車前に券売機等で全区間1枚のきっぷ(磁気乗車券)を購入した場合とで運賃の異なることがあります。

異なるってどういうことだ。具体例が書いていない。これは調べてみるしかない!

やってみた

ということで、実際にやってみました。

向河原から武蔵小杉へ

はい、当たり前ですが、この時点では普通に130円引かれました。

武蔵小杉から渋谷へ

渋谷で降りると、やっぱり普通に190円引かれました。うん、我慢、我慢。次できっと何か起こるに違いない。

渋谷から新宿へ

新宿で降りると、150円引かれました。…え? 変わってないじゃん。(T_T

結果

だめでした。130円損しました。ジュース一本無駄にしました。

まとめ

東急東横線を使った通過連絡運輸を使いたい場合は、SuicaやPASMOは使わず、券売機で切符を買いましょう。

おしまい。(T_T

2008年6月26日(木)

[プログラミング]VS2008で初めてのWindowsサービスを作る

ちょっとWindowsサービスをC#で作ってみたくなったので、やってみた。

まず、Windowsサービスに登場する3者

  • サービスプログラム
    • これから開発するやつ。ひとつのMainメソッドと、ひとつ以上のサービスから構成される。
  • サービスコントロールマネージャ(SCM)
    • OSの一部。サービスと通信する。サービスのメインメソッドを呼び出す。
  • サービス構成プログラム
    • サービスプログラムをインストールしてくれるプログラム。

VS2008でWindowsサービスを最速?で作る手順

  1. 新規プロジェクトで「Windowsサービス」を選択してプロジェクト作成。名前はWindowsService1とした。
  2. Service1.csのデザイナをクリックして、プロパティの(Name)とServiceNameを適当に決めたサービスの名前に変更。
  3. プロパティの「インストーラの追加」をクリック(ProjectInstaller.csが追加される)。
  4. これで、インストール可能なサービスができたけど、本当に動いているのかどうかわからないので、Service1.csのコードを開いて、OnStartとOnStopのそれぞれのメソッド内で、「EventLog.WriteEntry("OnStart");」とか、イベントログを書いてみる。
  5. あと、サービスインストール時にいちいちアカウント情報聞かれるのがウザいので、ProjectInstaller.csのデザイナのserviceProcessInstaller1のAcconutプロパティを、LocalSystemとかにする。
  6. ビルド。できた。

サービスのインストール

installutil.exeを使う。VisualStudio2008コマンドプロンプトを立ち上げてプロジェクトのbin\Debugフォルダに移動して、「InstallUtil WindowsService1.exe」とする。Vistaだと、インストールできる権限が必要なので注意。管理者としてプロンプト立ち上げる。アンインストールは、/uオプションをつける。

普通にサービスの開始や停止をしてもいいけど、コマンドプロンプトでnet startやnet stopでサービス開始、終了したほうが早いし便利。

こんだけでできちゃうんだね。すごいや。

[P2P]OCNの1日30GBの上りデータ総量規制は良心的か

ついに、OCNもきましたね。ニュースリリース、「個人向けOCNサービスにおける大量データ送信制限の実施について」より引用。

1日に30ギガバイト(GB)*3以上のデータをインターネットに送信しているお客さまについては、利用制限の対象となります。制限の対象となったお客さまに対しては、当社よりその旨をお知らせし、ご利用状態が改善されない場合は利用停止の後、契約解除をすることがあります。

ちなみに、こちらには、その説明が絵も交えてわかりやすく書いてあります。

http://www.ocn.ne.jp/info/rules/upload/index.html

実は、他のいくつかのISPもこのような上りデータ転送の総量規制を行っています。IIJ4U、BB.Excite、hi-ho、i-revoなどのISPでは、1日5GB~15GBといった規制を行っています。

1日30GBっていったいどれぐらいの量なのか

上記のOCNのページにも説明されているように、DVD(1枚約4.7GB)で7枚、デジタル画像(1枚6MB)で5120枚です(ブルーレイディスク(2層で50GB)だとアウトですが、それはおいておいて)。回線が100Mbpsだとしたら、40分ちょっとフルにアップしたらおしまいです。

「1日」と時間が指定されているので、bpsで計算すると具体的な感覚がつかみやすいかもしれません。1日は86400秒なので、30GB/86400秒=2.84Mbpsになります。つまり、上りが2.84Mbpsを超えるようなアプリを1日中動かしていたら、契約解除です。2.84Mbpsといわれてもやっぱりよくわからないのですが、自宅にとりためたDVD画質の動画を外から視聴する場合を考えてみると、DVDは2時間程度の映像が入ったもので大体4Mbps前後なので、一日中見ていたらアウトですが、まぁ普通に起きている時間の中で見ているぐらいなら、特に問題のない量だとはいえます。ただ、ハイビジョン画質になるとそうは行かないですね。地デジは16.8Mbpsですから1日4時間ぐらいで規制対象になります。

ではP2Pはどのぐらい使っているのか

この規制はP2Pに限ったことではないのですが、一応気になりますよね。

24時間つなぎっぱなしにしてWinnyやGnutellaなどのファイル共有ソフトを立ち上げている場合は確実にアウトです。このあたりは違法性の高いコンテンツがやり取りされていることもあるので、一般の人々にはある程度は納得を得られるだろうとは思います。

しかし最近ではP2Pは動画コンテンツをよりスムーズに視聴するための技術として認識されつつあります。動画の配信アーキテクチャによってだいぶ変わりますが、比較的高速な回線につながっているポイントでは、配下に2~5ノードぐらいのPCがつながると思われるので、たとえばDVD画質の動画を配信する場合は上りの帯域は8~20Mbpsになるでしょう。つまり、ライブ中継を3時間ぐらい見ていたらISPから契約解除すると通告された、なんてことが現実に起こりかねません。

30GBという制限は他のISPに比べればゆるい方ですが、それでも近い将来考えられるような高画質の動画配信に対しては、厳しいことには変わりはなさそうです。

どうしてこんなことになっちゃったのか

先ほどのニュースリリースには、

一部のお客さまが他のお客さまに比べて大量のデータをインターネットに送信することによって、回線帯域を占有される状態が続き、その結果、他の多くのお客さまの通信速度や通信品質が低下する事象が発生しています。

と書いてありました。しかし本当はもっと深刻な問題があります。それは、結論から言うと、現在のインターネットは、本当はもっとお金がかかるものだ、ということです。日本のインターネットは安すぎなのです。今まではそんなにみんなが使わなくてよかったので何とかやってこれたのですが、P2P、特にファイル交換ソフトの出現によって大量のデータが送受信され、収入と支出のバランスが崩れてしまい、やっていけなくなってしまったのです。

このあたりの話は、「isbn:9784822245948:title」を読むと解りやすいかもしれません。インターネットがどれだけお金のかかるものなのかがなんとなくわかると思います。

どれだけお金がかかるのか

本を買いたくない人もいるかもしれないので、具体的に試算した結果を書きます。結論から言うと、おおよそ1TB転送するのに1~2万円ほどかかることになりそうです。

さくらインターネットのデータセンタ(はてなも使ってます)は、回線コストだけで、1000Mbps占有で月額2,625,000円です((http://www.sakura.ad.jp/services/datacenter/housing/plans/connect/dedicated.html))。そんなバカなことはしないと思いますが、この帯域をフルに使ったとしても1TBあたり8500円かかります((2625000/1000/(30*60*60)*1024*8=8495))。

ついでに、2006年当時のYouTubeの場合、月100万ドルのコストがかかり、1日あたり200TBの転送量があったといいます((http://www.forbes.com/home/intelligentinfrastructure/2006/04/27/video-youtube-myspace_cx_df_0428video.html))。つまり単純計算で1TBあたり166ドルになります((1000000/(200*30)=166.66))。

それに対して、家庭用のインターネット接続料はいくらか。OCN 光 with フレッツの料金は、NTT東日本エリアの一戸建てで月額6720円から。集合住宅にいたっては月額3990円からです。したがって、高い一戸建ての場合でも、上り100Mbpsをフルに使うと1TBあたり217円になってしまいます!!((6720/100/(30*60*60)*1024*8=217))これはいくらなんでも、安すぎです!!

これを、さきほどの2.84Mbpsで計算してみると、1TBあたり7657円((6720/2.84/(30*60*60)*1024*8=7657))となります。どうでしょう。面白いことに、先ほどのさくらインターネットのデータセンタに近い金額になりました。すべての人が30GBぎりぎり使うわけではないので、これだけで済んでいると考えることもできるでしょう。

このように計算すると、30GBの制限というのは、かなり良心的な制限なのだと思わされます。

でも不思議だな

しかし、NTTコミュニケーションズは、Tier1キャリア((http://www.ntt.com/business/techsupport/dictionary/word/0036.html))なので、トランジット料金はむしろ払ってもらえる側の立場にあります。そこが総量規制するようになったというのは、どういうことなのでしょう。なにか、お金ではない、深いわけがありそうです。もうちょっと政治的な話なのかもしれませんね。私はNTTの人間ではないので、これ以上はわかりません。。。どなたかご存知の方、いらっしゃいます?

2008年6月25日(水)

[つぶやき][思索]同じ言葉でもぜんぜん違うよ

「タバコはやっぱりやめたほうがいいよ」っていうのを喫煙者が言うのと、非喫煙者が言うのとではぜんぜん違ったり。

何を言っても言い訳にしか取れない状態のときに、第三者がまったく同じことを言うと妙に納得しちゃったり。

「なにあいつむかつくこと言ってるんだ」と思っても、自分の好きな人が同じことを言ったらもっと好きになっちゃったり。

当たり前だけど、言葉って、発信者と受信者の組み合わせの数だけ、同じ言葉でもまったく違う意味を持つもの。

でも、2ちゃんねるとかで、匿名で相手がどういう人なのかがわからない場合、どのIDで書かれても、それがはじめてのIDなら、同じ言葉は同じ意味として受け取られる。

ところが何度か発言をするうちにIDに人格のようなものが出来上がってきて、同じ言葉でも違う意味として受け取られるようになってくるから、相手の反応も変わってくる。

その人格をどうやって作るか、いろいろ試してみると、結構面白いぞこれ、と思ったので、なんとなく書いてみた。

って、なんのこっちゃ。

[つぶやき]はてなダイアリーの有料オプション

申し込んでみた。

お金を払ったほうが、書くモチベーションがあがるかなと思ったので。

さてどうなることやら。

2008年6月20日(金)

[思索]置屋の芸姑の5つのステップ

↓面白い記事を見つけたので、とっさに反応。

女子アナは置屋の芸妓と言った女子アナがいた

内容については上記を読んでもらうこととして、とても面白いと思ったのは、女子アナAの問題発見と問題解決のすごさ。

ちょっと自分なりに整理してみました。プロデューサーやディレクターたちは、単にディレクターとします。

かなりはしょるし、単純に「やったこと」だけを書いているので、気づきなどは少なくなるかもしれないし、まだ読んでいない人にはネタバレ以外の何者でもないので、原文参照してからのほうがいいと思います。

第1ステップ くすぶるな

したいこと

ヒエラルキーの下位に入ってくすぶってはならない。

現状分析

女子アナAは、自ら番組に出たいとは主張できない。その理由は、女子アナはサラリーマンであって、キャスティングはアナウンス部長の仕事だからである。

アナウンス部長は、あまり陰日向ができるのは好ましくないと思っているが、必然的に、若さや人気のあるアナに仕事をまわさざるを得ない。その理由は、ディレクタとのパワーバランスの関係があるからである。

ディレクターは自分のアイデアの代弁者を欲している。その理由は、表現欲があるにもかかわらず自分が画面に映れないからである。

したこと

ディレクターのアイデアの代弁者となる。

具体的には、出演者打合せを大事にし、ディレクターが意図したアイデアを読み取り理解することに全力を傾け、積極的に質問し、理解できた時には積極的にリアクションを返し、その読み取った意図、理解したアイデアを、全力で表現することを心懸けた。

結果

ディレクターは、喜んだ。

女子アナAは、ディレクターたちの知遇を得て、自分の足場を築けた。

発生した問題

女子アナAは、これでは飽き足らない。

アナウンス部長は、どうなった?

第2ステップ 自分のブランド価値を向上せよ

したいこと

もっと自分のブランド価値を高めたい。

現状分析

視聴率は、テレビ番組にとっては何より大きな評価基準である。プロデューサーやディレクターの知遇を得るよりずっと大きい。

したこと

自分からアイデアを出す。

具体的には、出演者打合せの時に、アイデアがあれば積極的に発言した。番組の視聴率をさらに高めるという目的で、そうしたアイデアを積極的に提案した。

結果

ディレクターは、あまり良い顔をしなかった。アイデアが面白ければ面白いほどいやな顔をする。出演者のほうが上なので、頭ごなしには否定しないが。

発生した問題

ディレクターは、アイデアを受け入れない。

女子アナAは、自分のブランド価値を向上できない。

アナウンス部長は、?

第3ステップ やってしまえ

したいこと

もっと自分のブランド価値を高めたい。

現状分析

ディレクターは、アイデアを受け入れない。

したこと

ディレクターには、アイデアを進言しない。

本番では、アドリブを敢行。アイデアを積極的に実行し、かつ、共演者を立たせることを目的とした。

結果

タレントは、喜んだ。

番組は、面白くなった、視聴率が上がった。

ディレクターは、怒った。

発生した問題

ディレクターが、怒っている。

第4ステップ 共犯者となれ

したいこと

ディレクターの怒りを静めたい。

現状分析

ディレクターは、自分が認めていないことをやられて、むしゃくしゃしている。

タレント等共演者は、女子アナAがそのアイデアを思いついてやったと思っている。

したこと

タレントには、そのアイデアはディレクターが考えていたかのように言った。

ディレクターには、タレントたちに対して、あえてそのアイデアを自分は隠していたかのような振りをさせ、手柄を譲った。

結果

タレントは、そのアイデアはディレクターのものだと思った、わざと隠して楽しませていると思った。

ディレクターは、タレントからの賞賛を否定できなかった。自分の株が上がった。自分のアイデアだとうそをついた。女子アナAへ借りを作った。

女子アナAは、自分のアイデアを実現できた。ディレクターへ貸しを作った。ディレクターに一種の「賄賂」として手柄を譲るという共犯関係になった。「魅力とは何か」ということについても考えを深めるきっかけができた(従順なだけでは、旦那にとって魅力的ではない)。

発生した問題

多くの問題が解決されてきたことで、持って生まれた闘争本能と負けん気による「トップへ上り詰めたい」思いが問題として認識できるようになってきた(かもしれない)。

で、アナウンサー部長は?

第5ステップ さらに勢力を拡大せよ

したいこと

女子アナのトップへ上り詰めたい。

現状分析

ディレクターは、女子アナAとの共犯関係になった。どれだけアドリブをくり広げようとも、このディレクターからは文句を言われない。生意気で小憎らしく、なかなか素直には従わないところもあった方が、ディレクターには魅力的に映り、結果、指名される確率も高くなる。

したこと

多くの人々に対して、「可愛さ余って憎さ百倍」なところを可能な限り前面に押し出していくことにした。

具体的には、「よい意味で裏切る」ということを心懸けた。

さらに、共犯関係を他の多くの人とも積極的に取り結ぶようにした。

アナウンス部長には、アナウンサーとして自分の評判が上がれば、それを部長の手柄に転化するように心懸けた。しかし、「指名を待つ」という基本的なルールは頑なに守った。

結果

絶大な効果を発揮した。テレビの前の視聴者以上に、プロデューサーやディレクターから人気を博すようになった。

嫉妬や批判といったいわゆる「風当たり」が強くなるようなこともなかった。

アナウンス部長とも共犯関係ができた。

女子アナAは、手柄は得られなかったが、女子アナヒエラルキーのトップに躍り出た。

発生した問題

私は、その先が知りたい。

まとめ

なんかいろいろあるんですが、とりあえずアップします。

このまま更新しないかもですが。気力が残ってたら更新します。

2008年6月9日(月)

[P2P]P2Pじゃないとできないことを考える方法

「P2Pじゃないとできないことって何ですか?」

このようなテーマの広い疑問に対して、いろんな側面からの意見を頂戴できて、とてもうれしいです。ありがとうございます。特に、答えそのものではなくて、ものの考え方について考察している方が多いのが、非常に興味深いです。要するに、P2Pじゃないとできないことを考える方法を教えていただいた、という感じで、みなさん、オープンソースの世界で言えば、問題を提供できるようなリーダ的資質を備えているんだろうなぁとちょっと思いました。簡単にまとめてしまうと、

id:yomoyomoさんからは、実際のP2Pサービスから推測してみたらどうか。

id:heatwave_p2pさんからは、誰がそれを配信するのかで考えるとユーザからのメリットがつかみやすいかも。

id:fuktommyさんからは、P2Pという言葉の定義をしっかりしないと。

IKeJIさんからは、機密情報、遅延、帯域などについて考察してみた。

id:hhrppsさんからは、人の気持ち(閉じたもの)の観点から考えるとどうか。

id:atsushienoさんからは、P2Pが必要でなかったと思われることへの危機感。

id:orihime-akamiさんからは、コスト度外視ならP2P使わなくてもできる。

という考察でしょうかね。

どれも非常に大事で、自分の中で整理が付いていない点をこれでもかとつつかれた感じです。私は、id:hhrppsさんの考え方に近くて、なんとなく、「P2P」というワクワク感、危険なものに触るような感覚が、ユーザにとってのP2Pの最大のメリットなのかもしれない、という気がしていて、これがP2P技術を広める一つの鍵になるのかもしれないなぁと、なんとなーく思っています。

もうちょっと考えてみようっと。

2008年6月8日(日)

[P2P]P2Pじゃないとできないことって何ですか?

次世代ネットワークとか、さらにその先のネットワークのアーキテクチャとか考えていると、いつも出てくる疑問。

「それって、今のインターネットじゃできないの?」

いや、帯域や遅延が保証できないとか、セキュリティがとか、技術的なことを言えばいろいろありますよ。でも、それが本当にエンドユーザが利用するサービスが実現できないボトルネックなのかというと、そうでもないような。今のインターネットでも、できるじゃん、どんどん新しいサービス作れるじゃん、とか思うわけです。

で、インターネットはちょっと置いといて、もう少し範囲の狭い話を。

同様に、P2Pじゃないとできないことって何でしょう? 実は帯域がもっと取れるようになる、スケーラビリティが高い、(サービス提供者として)コストを低減できる、とか、技術的にはいろいろあるわけですが、エンドユーザから見える、「サービス」、「アプリケーション」として、P2Pじゃないと実現できないサービスって、何でしょうね。Skypeとか、Winnyとか、ほんとにP2Pじゃないとできないの? とか。

そう考えると、なんか、もやもやしてくるのです。

もやもや。

ぜひコメント、トラックバック、はてブなど、ください。

2008年6月3日(火)

[P2P]十時間は泥のように働け

まずネットワークにジョインして十時間は泥のように働いてもらう。ネットワークを維持するためにはギブ&テイクが必要だという気持ちを育てるには、どん底に突き落とすしかない。最初の四時間までに全員をリソース提供者として出す。他のピアがどれだけリソースを提供しているかを見てきてほしい。

毎日深夜までネットワークに接続しろとは言わない。ピアと接続し、データを読み込み、データを処理することで知的能力を再生産する努力を続けることだ。大変ですよ。ダウンするピアが出ても仕方ない。

次の十時間は徹底的に勉強させる。ネットワークの環境は刻々と変わる。現場で感じた疑問を学習で解消し、学んだことを現場で検証する。二十時間以降は、本物のスーパーピアとしてアルゴリズムそのものに磨きをかけさせる。

本気でピアを育てるつもりなら、十時間単位の時間と費用をかける必要がある。P2Pネットワークシステム設計運用者にとって最大の仕事だ。