会社で働くとは

会社とはなんだろう? 働くとはなんだろう?

「何のために会社で働いているのか?」それは人により様々だと思います。しかし「この会社ではどんな考えが支配的なのか?」は会社によって異なります。それが社風になり、マネジメントの仕方にも影響している気がします。

もし、お金のために働き、安定を求める社員の多い会社なら、新事業に手を出しすぎてはいけないし、右肩上がりの業績を期待してはならない。リスクをできるだけ取らずに、儲からないが食いっぱぐれることもない事業を堅実にやっていくことが求められるだろう。特に大企業はこれに当てはまることが多いと思う。

そのような会社では、世の中をより良く変えよう、誰もやったことがないことをやろう、お金を稼ごう、有名になろうと思う人たちは、活躍することが難しい。大抵の場合、いうことを聞かない面倒なやつ、ヒーローを気取ったやつ、何をしているのかわからないやつ、という評価になる。

会社のためになることをしようと考え、たとえそれが正しい方策であって、個人的には理解を得られたとしても、マネジメントとしてそれができない雰囲気や仕組みになっていることが多く、せっかくの会社という組織を生かすことが難しい。

働くということについて、個人として志向していることと、その集合である法人における実行のしやすさとは必ずしも一致しないのがその原因だと思う。ならば、会社はベーシックインカムの道具として割り切り、アフターファイブで本当の意味で働く、という選択肢が現れる。

会社は、そういう人たちを大事にしなければならない。会社について色々と文句を言いつつも、実はその会社のことを一番考えているのは、そういう人たちだからだ。次の安定的な事業は、そこから生まれてくる、それは歴史を見れば明白だ。

ところが、最近は、そういった貴重な芽を摘むようなマネジメントがなされているような気がする。不況のせいかもしれないが、財務諸表を見繕う為にコストを見えないコストに転嫁することで、結果として社員は時間を取られ、本来の業務を十分にこなせなくなる。

そのうちに、そのツケは売上や利益の減少、給与のカットなどという形で現れ、さらに厳しい締め付けがなされる。そういう時こそ、その人達の出番だ。